部門 | 受賞(作品) | ノミネート |
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作品賞 |
「ノマドランド」 (公開:2021年3月26日) ・説明ページ→ ・予告編→ アメリカの雄大な原風景を背景に、 季節労働者たちの心のひだを見事に映し出し、 世界のコアな映画好きをうならせた詩情的な映画。 コロナウイルス感染拡大で孤立感や喪失感が深まるなか、 亡くなった伴侶への想いや、人と人とのつながり、自然との一体感を伝える静かな物語が、共感を呼んだ。 カメラクルーが半年間にわたって米国の田舎を転々としながら、 撮影を行った。 荒野、砂漠、森林、峡谷。アメリカの原風景に、主人公らが溶け込む様子を美しい映像で表現した。 過去数年のオスカー作品賞争いは、有力2作品による接戦が多かった。 しかし、本年度は、ノマドランドが前哨戦の序盤から独走を続け、 予想通りの受賞となった。 |
歴代の作品賞→ |
監督賞 |
クロエ・ジャオ
「ノマドランド」 ・作品一覧→ ・作品の特別映像→ ・レビューや過去作の紹介動画(シネコト)→ 女性として2人目の監督賞。 ジャオ監督は1982年北京生まれの中国籍。 アメリカで映画を学び、そのまま米国に住みついた。 本作が長編3作目。38歳。 前年のポン・ジュノ監督(韓国人、パラサイト)に続いて、2年連続のアジア人の受賞。 アジア女性としては初めての快挙。 2019年はメキシコ人のアルフォンソ・キュアロンが受賞しており、 3年連続の外国人の受賞となった。 |
歴代の監督賞→ |
主演男優賞 |
アンソニー・ホプキンス
「ファーザー」 ・作品一覧→ ・1992年のオスカー受賞スピーチ→ 1992年に「羊たちの沈黙」で受賞して以来29年ぶり、2度目の獲得。 83歳。主演男優賞の最高齢受賞の記録を塗り替えた。 ノミネートは助演を含めると6度目だった。 アルツハイマーの高齢者を演じた。 近年のキャリアの中で最高級と称賛された。 大腸がんで亡くなったチャドウィック・ボーズマンが最有力と予想されていたが、 サプライズ受賞となった。前哨戦の終盤で英国アカデミー賞を獲り、 猛追した。 |
※歴代の主演男優賞→ |
主演女優賞 |
フランシス・マクドーマンド
「ノマドランド」 ・作品一覧→ ・本編映像→ 3度目の主演女優賞。 1997年「ファーゴ」、2018年「スリー・ビルホード」に続いた。 メリル・ストリープやイングリッド・バーグマンら歴代の大御所に並んだ。 本作では、地味な役柄を、説得力あふれるリアル感で演じた。 表情やしぐさによる繊細な演技が絶賛された。 ノマドランドの共同プロデューサーとして作品賞も獲得した。 原作の本を読んで感銘を受け、 仲間とともに映画化権を取得。 ほとんど無名だった監督に抜擢し、大成功へと導いた。 |
※歴代の主演女優賞→ |
助演男優賞 |
ダニエル・カルーヤ
「ユダ&ブラック・メシア 裏切りの代償」 ・作品一覧→ ・動画(スピーチのシーン)→ ・レビュー動画(シネコト)→ 「ゲット・アウト」(2018年)の主演男優賞ノミネート以来、2度目にして初のオスカー獲得。 カリスマ的な黒人運動の指導者フレッド・ハンプトンを演じた。 主演のラキース・スタンフィールドとともに、 役者で魅せる秀作映画を支えた。 そのスタンフィールドも、 なぜか助演男優賞に一緒にノミネートされるというオマケもついた。 「カルーヤは助演でなく主演だ!」と考えた人も多かったのだろう。 |
※歴代の助演男優賞→ |
助演女優賞 |
ユン・ヨジョン
「ミナリ」 ・作品一覧→ ・動画(映画のシーン)→ 韓国映画界の発展を長年にわたって引っ張ってきた大物女優。 本作では、破天荒なおばあちゃんを演じた。 韓国語にブロークン英語を交えたコミカルな芝居。笑いと感動を誘った。 顔の表情やしぐさも含めて、超ベテランならではの名演で作品を盛り上げた。 韓国人として俳優部門での初受賞。 前年のポン・ジュノ監督(パラサイト)に続く韓国映画界の栄冠。 |
※歴代の受賞者(助演女優賞)→ |
長編アニメ賞 |
「ソウルフル・ワールド」 (公開:2020年12月25日、ディズニープラス配信) ・予告編→ ・字幕版(Amazon)→ ・吹替版(Amazon)→ ・動画配信(ディズニープラス)→ ・レビュー動画(ツッチ)→ ピクサーの歴史の残る傑作の一つと称賛された。 事故で命をおとし、ソウル(魂)になった男性が主人公。 彼は音楽教師で、長年の夢だった音楽家としての演奏デビューのチャンスが目前に迫っていた。 現世に戻る冒険の中で、生命と向き合う。 コロナの影響で劇場で公開されなかった。 2020年に始まった動画配信サービス「ディズニープラス」で公開された。 |
※歴代のアニメ賞→ |
脚本賞 |
「プロミシング・ヤング・ウーマン」
(脚本家:エメラルド・フェネル) ・レビューと脚本解説(シネコト)→ |
※歴代の脚本賞→ |
脚色賞 |
「ファーザー」
(脚本家:クリストファー・ハンプトン、フロリアン・ゼレール) ・解説動画(シネコト)→ |
※歴代の脚色賞→ |
国際映画賞 |
「アナザーラウンド」 (デンマーク) (公開:2021年9月3日) ・予告編→ ・町山ラジオ解説→ |
※歴代の国際映画賞→ |
視覚効果賞 |
「テネット(TENET)」
・予告編→ ・字幕版(Amazon)→ ・吹替版(Amazon)→ ・メイキング映像→ ・監督インタビュー→ ・有村昆の解説(ネタバレ)→ クリストファー・ノーラン監督の大作。コロナウイルスで大型作品が次々と劇場公開の延期に追い込まれるなか、思い切って公開に踏み切りました。 感染拡大が極めて深刻だった米国では集客面で苦戦しましたが、 日本では大ヒットしました。 |
※歴代の視覚効果賞→ |
衣装デザイン賞 |
「マ・レイニーのブラックボトム」
(衣装デザイナー:アン・ロス) (Netflix配信:2020年12月) ・予告編→ ・動画配信(Netflix)→ |
※歴代の衣装デザイン賞→ |
ドキュメンタリー賞 |
「オクトパスの神秘: 海の賢者は語る」
・動画配信(Netflix)→ |
※歴代のドキュメンタリー賞→ |
撮影賞 |
「Mank(マンク)」
(撮影監督:エリック・メッサーシュミット) |
※歴代の撮影賞→ |
音響賞 ※録音賞と音響編集賞が一本化された |
「サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~」
・動画配信(Amazon)→ |
※歴代の音響編集賞→ ※歴代の録音賞→ |
歌曲賞 |
「ユダ&ブラック・メシア 裏切りの代償」
曲名:Fight for You 歌手:H.E.R. ・動画→ ・音楽配信(Amazon)→ |
※歴代の歌曲賞→ |
作曲賞 |
「ソウルフル・ワールド」
作曲家:トレント・レズナー(ロックバンド「ナイン・インチ・ネイルズ」)&アッティカス・ロス&ジョン・バティステ ・音楽配信(Amazon)→ ・レビュー動画(茶一郎)→ メタルバンド「ナイン・インチ・ネイルズ」のリーダーとして知られるトレント・レズナーは、 ソウルフル・ワールドとマンクの2作品でノミネートされた。 |
※歴代の作曲賞→ |
編集賞 |
「サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~」
(編集技師:ミッケル・E・G・ニルソン) |
※歴代の編集賞→ |
美術賞 |
「Mank(マンク)」
(美術監督:ドナルド・グレアム・バート) |
※歴代の美術賞→ |
メイク&ヘア賞 |
「マ・レイニーのブラックボトム」
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※歴代のメイクアップ&ヘアスタイリング賞→ |
短編アニメ賞 |
「愛してるって言っておくね」
(ネットフリックス) ・動画配信(Netflix)→ ・町山解説(ネタばれ!)→ |
※歴代の短編アニメ賞→ |
短編ドキュメンタリー賞 |
「Colette(コレット)」
・予告編→ |
※歴代の短編ドキュメンタリー賞→ |
短編映画賞 |
「隔(へだ)たる世界の2人」
・ネトフリ配信→ ・町山解説(ネタばれ)→ |
※歴代の短編映画賞→ |
部門 | 受賞 | ノミネート |
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作品賞 |
「パラサイト 半地下の家族」
(公開:2020年1月10日) 解説→ 予告編→ メイキング映像→ 授賞式の発表の瞬間(動画)→ |
※歴代の受賞作(作品賞)→ |
監督賞 |
ポン・ジュノ
「パラサイト 半地下の家族」 作品一覧→ 受賞スピーチ(動画)と日本語訳→ |
歴代の受賞者(監督賞)→ |
主演男優賞 |
ホアキン・フェニックス
「ジョーカー」 作品一覧→ |
※歴代の主演男優賞→ |
主演女優賞 |
レネー・ゼルウィガー
「ジュディ 虹の彼方に」 作品一覧→ |
※歴代の主演女優賞→ |
助演男優賞 |
ブラッド・ピット
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」 作品一覧→ |
※歴代の助演男優賞→ |
助演女優賞 |
ローラ・ダーン
「マリッジ・ストーリー」 作品一覧→ |
※歴代の助演女優賞→ |
長編アニメ賞 |
「トイ・ストーリー4」
字幕版(Amazon)→ 吹替版(Amazon)→ |
※歴代のアニメ賞→ |
国際映画賞(外国語映画賞) |
「パラサイト 半地下の家族」
(韓国) 公開:2020年1月10日 予告編→ |
※歴代の国際映画賞→ |
脚本賞 |
「パラサイト 半地下の家族」
ポン・ジュノ、ハン・ジンウォン |
※歴代の脚本賞→ |
脚色賞 | 「ジョジョ・ラビット」
タイカ・ワイティティ |
※歴代の脚色賞→ |
衣装賞 | 「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」
(ジャクリーン・デュラン) 解説動画(英語)→ |
※歴代の衣装賞→ |
視覚効果賞 |
「1917 命をかけた伝令」
参考動画(英語)→ |
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ドキュメンタリー賞 |
「アメリカン・ファクトリー」
予告編→ Netflix→ 制作:ハイヤー・グラウンド(オバマ前大統領とミシェル夫人が創設した会社) |
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メイクアップ&ヘアスタイリング賞 |
「スキャンダル」
辻一弘(カズ・ヒロ)ほか 辻氏インタビュー動画(英語)→ 字幕版(Amazon)→ |
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撮影賞 |
「1917 命をかけた伝令」
(ロジャー・ディーキンス) 動画(撮影について)→ |
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編集賞 | 「フォードvsフェラーリ」
(マイケル・マカスカー&アンドリュー・バックランド) |
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美術賞 |
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」
(バーバラ・リン) 参考動画(英語)→ |
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作曲賞 |
「ジョーカー」
(ヒドゥル・グドナドッティル) アルバム試聴(Amazon)→ |
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歌曲賞 |
「ロケットマン」
(I’m Gonna) Love Me Again 動画→ エルトン・ジョン&タロン・エガートン (作曲:エルトン・ジョン、作詞:バーニー・トーピン) |
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音響編集賞 | 「フォードvsフェラーリ」 |
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録音賞 | 「1917 命をかけた伝令」 |
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短編アニメ賞 | 「Hair Love(ヘアー・ラブ)」
本編の動画(字幕なし)→ |
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短編ドキュメンタリー賞 |
「Learning to Skateboard in a Warzone(If You're a Girl)~戦場でスケートボードを習う少女たち」
予告動画(字幕なし)→ |
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短編実写映画賞 | 「向かいの窓(The Neighbors' Window)」
予告編→ |